はじめに:居場所事業が「人を呼べない理由」
全国で「ひきこもりの居場所」が増えていますが、
「なかなか来てくれない」「続かない」という声が後を絶ちません。
それは、“支援の形”に原因があります。
多くの居場所は、「支援のための場」になっている。
でも、当事者が求めているのは——
「支援」ではなく「尊重」です。
現状:支援者の善意が“負担”になっている
「話を聞こう」「楽しく過ごしてもらおう」
そんな支援者の思いが、当事者には“圧”に感じられることがあります。
ひきこもりの人は「構ってほしい」わけではなく、
「干渉されない安心」がほしいのです。
提言:居場所は「何もしなくていい空間」に
理想の居場所は、機能よりも“空気”を重視すべきです。
必要なのは、
- Wi-Fiと電源
- テーブルと椅子
- パソコン・本・コーヒー
- 話しかけないスタッフ
「何をする場所」ではなく、「いてもいい場所」。
この“存在の許可”こそが、社会参加のはじまりです。
まとめ:居場所は“支援の道具”ではなく、“社会のインフラ”
支援ではなく、共存。
「助ける」より「尊重する」。
居場所を“特別な支援施設”から“日常にある場所”へ——
それが、次のひきこもり支援の形です。
