支援の現場で、私たちが絶対にしない質問
アウトリーチが本人と向き合う際、決して口にしない言葉があります。それが「働く気あるの?」という問いかけです。
なぜなら、私たちの事業は「ひきこもりは、本当は働きたいんだ」という絶対的な前提の上に成り立っているからです。たとえ本人が口で「働きたくない」「一生このままでいい」と言ったとしても、私たちはその言葉を額面通りには受け取りません。
なぜなら、その「働きたくない」という言葉の裏には、これまでに自分を深く傷つけた経験や、下手に「働きたい」と言えば親が過剰に干渉してくることへの恐怖が隠されているからです。彼らは、うまくいかない自分自身のプライドを守るために、「働けない」のではなく「働きたくない」という防衛線を張っているに過ぎません。
「役に立ちたい」という本能を信じ抜く
人間の根底には、誰かの役に立ちたい、社会とつながっていたいという本能があります。それが満たされないからこそ、彼らは苛立ち、打ちひしがれ、次第に本心を隠すようになります。
そんな彼らに対して「働く気あるの?」と聞くことは、「お前には社会に貢献したいという意志がないのではないか」と疑いをかける行為に他なりません。信じていない相手からの問いかけは、彼らにとってさらなる拒絶として響きます。
私たちがこの質問をしないのは、彼らの中に眠る「働きたい、役に立ちたい」という火種を誰よりも信じているから。その火を消さないことこそが、支援のスタートラインなのです。
疑うよりも「信じる前提」を共有する
親御さんも、どうかお子さんにこの質問を投げないでください。 「働く気はあるんだよね」という前提で接する。それだけで、彼らの心にかかっている「疑いの重圧」は軽減されます。
彼らが本心を言わなくなったのは、自分を信じてくれない世界に絶望しているからです。まずは、私たちがその「働きたい本音」の理解者になる。そこから、本物の信頼関係が再構築されていきます。

【信じ抜くことから、動き出す】 お子さんの「働きたい」という本音、プロの視点で一緒に見つけ出しましょう。
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