「もう大学生(あるいは成人)なんだから、早く自立してほしい」「自分で考えて行動できるようになってほしい」そう願いながら、毎日のようにこんな言葉を投げかけていませんか? 「今日は大学行くの?」「就活の準備は進んでるの?」「明日の準備はしたの?」
お母さんに「なぜそんなに先回りして言うのですか?」と聞くと、皆さん決まって「だって、私が言わなきゃこの子、何一つ動かないから!」とおっしゃいます。 でも、ちょっと胸に手を当てて考えてみてください。 言われてからやる行動と、自分でやろうと思ってやる行動、どちらが本当に本人の「生きる力(自立)」として身につくでしょうか?
1. レモンの種から学ぶ「主体性」のメカニズム
少し私の話をさせてください。 今、私は趣味でレモンの種を植えて育てています Tweed。 なぜ毎日せっせと水をやり、日当たりを気にしているかというと、「自分でやってみたい!」と思って、色々調べて試行錯誤するのが楽しいからです。 もし、誰かから「このレモンの種を毎日欠かさず育てておいてね」と無理やり押し付けられたらどうでしょう。 「なんで私がそんな面倒なことやらなきゃいけないの?」と、一気にやる気が失せるはずです。
子どもの大学進学も、就職活動も、これと全く同じです。 お母さんが先回りして「やりなさい」「どうなってるの」と言うから、子どもは「親にやらされていること」だと認識し、どんどんやる気を失っていきます。 親が言えば言うほど、子どもは「どうせ言われるまでやらなくていいや」と親に依存し、自分で考える脳のスイッチを切ってしまうのです。 自立させたいはずの親が、実は子どもの自立の芽を毎日摘み取っている……これが過干渉の恐ろしい正体です。
2. 「間違える権利」を子どもに返してあげる
親が先回りの声かけをやめると、最初のうちは、子どもは本当に何もしないかもしれません。 大学をサボったり、就活の締め切りを破ったり、間違った選択をすることもあるでしょう。 しかし、それでいいのです。 いえ、「それでなければダメ」なのです。
人間は、自分で選択し、失敗し、その結果の痛みを自分で引き受けることで初めて、「あ、これじゃまずいな. 次はどうしようか」と軌道修正する工夫を始めます。 親が失敗させないように先回りして守っている限り、子どもはいつまでも「自分の人生のハンドル」を握ることができません。 間違えても、そこから工夫してやり直せばいい。 親がやるべきことは、失敗を責めることではなく、失敗しても死にはしないと見守る「お口チャック」の覚悟です。
3. 今日から始める、親の関わり方改革
今日から、子どもへのアドバイスや確認の言葉は半分以下、できればゼロにしてみてください。 子どもがダラダラしていても、何も言わずに見守る。 最初は親のほうが不安で爆発しそうになりますが、その不安はお母さん自身の課題です。 子どもをコントロールして自分の不安を消すのをやめ、子どもの力を信じて待つこと。 それこそが、子どもを「大人」として扱う、最初の自立支援になります。

「つい口を出してしまう……」そんな自分を変えたいお母さんへ
子どもの自立を阻む「過干渉」から抜け出すのは、親にとっても簡単なことではありません。 NPO法人社会復帰支援アウトリーチでは、親自身の関わり方を見直す家族向け個別相談や、実際の社会復帰ステップをシミュレーションできる「ひきこもりいきのこりゲーム体験会」を開催しています。 まずは私たちの扉を叩いてみてください。
「就活も、大学の卒業も、両方ちゃんとやってね」その無茶な要求が、子どもから両方のチャンスを奪っていることに気づいてください。
