【個別最適化の法則】「うちはちゃんとやってる!」と主張するお母さんほど、成果が出ない切ない理由

ハーブの育成に学ぶ、わが子の「特性」に100%合わせた個別アプローチの重要性

「私は本をたくさん読んで、不登校の本に書いてある通りに接しています!」 「カウンセラーに言われた通り、子どもの話を否定せずにちゃんと聞いています!」

面談の席で、涙ながらにこう訴えてくださるお母さんがたくさんいます。本当に頭が下がりますし、お子さんを想うその熱意は100点満点です。 でも、同時にこうも思うのです。「これだけ頑張っているのに、どうして目に見える成果(復学や自立)が出ないんだろう。お母さん、本当につらいよね」と。

2016年に設立し、これまで1,000人以上のひきこもりケースを解決へ導き、愛知県知事賞をいただいた当センターのデータからお伝えすると、「ちゃんとやってるアピール」が強いご家庭ほど、実は空回りの泥沼にハマっていることが多いのです。

なぜなら、その「ちゃんと」の方向性が、お子さんの「特性」と真っ向からズレているからです。

■ 大葉の種とローズマリーの種、同じように育てていませんか?

ここで、私の趣味のお話をさせてください。今、自宅で「大葉(しそ)」と「ローズマリー」を種から育てています。

実は、この2つの植物は育て方が真逆なんです。

  • 大葉の種: 「好光性種子(こうこうせいしゅし)」といって、発芽するときに太陽の光が当たる必要があります。しかも、1週間ほどで割とすぐ芽が出ます。
  • ローズマリーの種: 「嫌光性種子(けんこうせいしゅし)」といって、光を嫌います。土をしっかり被せて暗くしてあげないと絶対に発芽しません。しかも、芽が出るまでに1ヶ月近くかかります。

もし私が、「植物なんだからとにかく毎日たっぷり日に当てて、毎日同じだけ水をやることが『ちゃんとした育て方』だ!」と思い込んで、ローズマリーをガンガン日向に置いていたらどうなるでしょう? 当然、枯れて種は腐ってしまいますよね。

■ 「一般論の正解」は、あなたの子の正解ではない

子育てや不登校支援も、これと全く同じです。 世間の育児書やネットに書いてある「不登校の対応」は、大葉の育て方(一般論)に過ぎません。しかし、あなたのお子さんは「ローズマリー」かもしれないのです。

専門解説:個別最適化(プロファイリング)

不登校支援における「個別最適化」とは、子どもの気質、発達の特性、過去の傷つき体験、現在のエネルギー量を分析し、その子専用の接し方を組み立てる手法です。

  • 特性のベクトルの違い: 音や光に敏感なHSP(過敏すぎる気質)の子と、起立性調節障害で朝起きられない子では、かけるべき言葉が180度違います。
  • 段階(ステージ)による違い: 心が完全に折れてエネルギーゼロの時期に「見守る」のは正解ですが、少し元気が出てきて暇を持て余している時期に「見守る(放置する)」のは、ただの停滞を生む原因になります。

お母さんが「何を根拠に『ちゃんと』やっていると言えるのか」。時々立ち止まって、軌道修正(軌道チェック)をしないと、せっかくの努力がすべて水の泡になってしまうのです。

■ まとめ:アピールよりも、わが子の「今」を見る

家庭環境も、お父さんとの関係性も、経済状況も、100の家庭があれば110通りすべて異なります。 「私はこんなに頑張っているのに!」と周囲に証明しようとするのを一度やめてみませんか。目の前のお子さんが、今「光」を求めているのか、「暗闇(静養)」を求めているのか、その特性を淡々と観察することから始めていきましょう。

あなたの一歩を自立の推進力に変える【3つのステップ】

返信を残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です