【最悪の想定と覚悟】大学を卒業すれば本当に幸せ?親の「条件付きの幸せマインド」が子どもを追い詰める理由

「このままひきこもるかもしれない」という覚悟の先にしか、本当の自立の光は差さない

お母さん、少し深呼吸をして、私の質問に答えてみてください。

「大学を無事に卒業したら、お子さんにどうなってほしいですか?」 きっと、「大企業じゃなくてもいいから正社員で就職して、毎日元気に仕事に行って、普通に暮らしてほしい」と答えるでしょう。

では、もう一つ質問です。 「お母さんが考える、この子の『最悪の状況』って何ですか?」 「このまま大学を中退して、一生仕事もせず、実家の子供部屋にひきこもってしまうこと……」

2016年の設立以来、1,000人以上のひきこもり当事者を社会復帰へと導いてきた当センターから、今日はお母さんに、一番苦しい、だけど一番効果のある「魔法の覚悟」をお渡しします。

それは、「この子は、このまま一生ひきこもるかもしれない。よし、その最悪の状況をまるごと覚悟しよう」と腹を括ることです。

■ 「覚悟する」とは、子どもの幸せを諦めることではない

「一生ひきこもるのを覚悟しろなんて、そんな残酷なこと言わないでください!」と怒りを感じるかもしれません。 誤解しないでください。「諦めて見捨てろ」と言っているのではありません。

「たとえ、この子がこのまま部屋から出てこなかったとしても、私(親)もこの子も、今この瞬間から幸せに生きていいんだ」というマインドに切り替えてほしいのです。

お母さんは、お子さんが不登校になってからの数年間(人によっては中高から10年間)、ずっと「私は世界一不幸な母親だ」「この子が普通にならない限り、我が家に笑顔は戻らない」と思い込んできませんでしたか?

■ 専門解説:条件付きの肯定(条件付きの幸せマインド)

心理学では、これを「条件付きの肯定(Conditional Positive Regard)」と呼びます。「大学に毎日行く」「就職する」という条件をクリアしたときだけ自分には価値があり、幸せになれるという思考の罠です。

お母さんが日常の暗い表情、ため息、あるいは「早く普通になってよ」という無言の圧力(非言語コミュニケーション)でこのマインドを出し続けていると、子どもはこう学習します。 「何かを手に入れないと、僕は生きている価値がないんだ」 「でも、今の僕には何も手に入れられない。だから、僕は生きてるだけで親を不幸にする粗大ゴミなんだ」

この絶望感こそが、彼らの動力を完全にマヒさせている正体です。 大学を出て大企業に就職したって、うつ病になって命を絶ってしまう人がたくさんいる現代です。「正社員=幸せ」という方程式は、とっくに崩壊しています。

■ マインドが変わると、子どもの「存在価値」が蘇る

お母さんが「最悪の事態(ひきこもり)であっても、私たちは今日を笑って生きる」と覚悟を決めると、お母さんの顔から悲壮感が消え、家庭内に笑顔が戻ります。 すると、お子さんの脳はこう安心します。 「あれ?何も成果を出していない僕のままでも、お母さんは楽しそうに生きてる。僕、ここに存在しててもいいんだ」

この「無条件の存在承認」という心のエネルギータンクが満タンになって初めて、子どもは「じゃあ、ちょっと暇だし、自分のために何かやってみようかな」と、なんのために行くのか分からなくなっていた大学や、外の世界へ自発的に目を向け始めるのです。

あなたの一歩を自立の推進力に変える【3つのステップ】

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