今、動き方を決められない理由がある

動いたほうがいいのか。
それとも、今は待ったほうがいいのか。

この判断ができなくなっているとき、
人はよく自分を責めます。

「はっきり決められない自分はダメだ」
「優柔不断なんじゃないか」

でも、
実際に起きていることは、
それとは少し違います。


今、決められないのは、
気持ちが弱いからでも、
覚悟が足りないからでもありません。

判断するための材料が、そろっていないだけです。


これまでの話を振り返ると、

・何か間違えた気がする
・声をかけるか迷う
・わかってほしい気持ちが出てくる
・自分たちだけでは限界を感じる

ここまで来ている人は、
もう十分考えてきています。


それでも、
次の一歩が見えない。

それは、
「どこを目指すのか」
「どの手段を使うのか」
その両方が、はっきりしていないからです。


例えば、

・声をかける → 何を目指す?
・待つ → いつまで?
・支援を使う → どこに?

こうした問いに、
今は答えが出ない。


ここで大事なのは、
答えが出ない状態を異常だと考えないことです。


人は、
選択肢が少ないときほど、
無理に決めようとします。

「AかBか」
「やるか、やらないか」

でも、
実際には、
CもDもあるかもしれない。


今、決められないのは、
選択肢が見えていないから。

見えていない状態で決めると、
あとで必ず戻ることになります。


ここで、
よくある誤解があります。

「今、決められない=何も進んでいない」

これは違います。


今、起きているのは、
立ち止まって状況を確認している時間です。

見えなくなっていたものを、
もう一度見ようとしている。


この時間は、
外から見ると、
止まっているように見えます。

でも、
内側では、
かなりのエネルギーを使っています。


だから、
この時期にさらに急かされると、
判断力が落ちます。

「早く決めなきゃ」
「何か動かなきゃ」

そう思うほど、
頭が働かなくなる。


ここで必要なのは、
決断ではありません。

整理です。


何を整理するのか。

それは、

・今、困っていること
・これまでやってきたこと
・うまくいかなかったこと

この3つです。


評価はいりません。
反省もいりません。

事実を並べるだけ。


「声をかけたら、こうなった」
「何も言わなかったら、こう感じた」

それを、
良し悪しをつけずに書き出す。


この作業を一人でやろうとすると、
途中で行き詰まります。

どうしても、
感情が入り込むからです。


だから、
ここで出てくる選択肢が、
「誰かと一緒に整理する」ということ。


決めてもらうためではありません。

代わりに考えてもらうためでもありません。


判断できない理由を、言葉にするためです。


今は、
動くか待つかを決められなくてもいい。

それは、
先延ばしではありません。


材料が足りない状態で、
無理に決めない。

それも、
ひとつの判断です。


今日は、
「決められない理由がある」
ということだけ、
覚えておいてください。


次回は、
「人と一緒に考える、という選択肢」
について書きます。

一人で抱え続けないことが、
どういう意味を持つのか。

その話をします。

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