〜介護職が合わない理由を専門家が本音で語る〜
はじめに:「人の役に立ちたい」気持ちが落とし穴になることもある
就労支援やハローワークで、よく勧められる仕事のひとつが「介護職」。
「お年寄りは穏やかで優しい」「やりがいがある仕事ですよ」なんて言葉、聞いたことありますよね。
でも正直に言います。
やさしい人ほど、介護職はやめておいた方がいいです。
「お年寄りは優しい」って、ほんと?
よく「高齢者は穏やかでのんびりしてる」と言われますが、現場ではそうとは限りません。
実際には、
- ちょっとしたことで怒る人
- 言葉がきつい人
- 職員を見下す人
……けっこういます。
これは性格が悪いとかではなく、体の不調や不安、孤独からくる防衛反応なんです。
だから職員が優しくしても、返ってくるのは感謝の言葉ばかりではありません。
「優しくしたいのに、優しくできない」という矛盾
やさしい人ほど、「相手を喜ばせたい」「話を聞いてあげたい」と思います。
でも、現実の現場では——
- 一人あたりの担当利用者が多い
- 時間に追われて次々に業務をこなす
- 体力的にも精神的にもヘトヘト
その結果、**「優しくしたいのに、できない」**という矛盾に苦しむことになります。
そしてその矛盾は、やがて自分を責める気持ちに変わります。
「私は人に優しくできない」「向いてないのかな」
——こうやって、やさしい人ほど心が疲弊してしまうのです。
感情を酷使する仕事は、避けよう
介護職そのものが悪いわけではありません。
ただ、「やさしさ」を全力で使うタイプの人には、
感情を消耗しすぎる仕事なんです。
もしどうしても介護施設で働きたいなら、
- 事務職
- 清掃や送迎など、利用者と直接関わらない仕事
こうした裏方ポジションの方がずっと安定して働けます。
「感情を使いすぎない仕事」を選ぼう
あなたに必要なのは、感情を守りながら働ける環境です。
- 一人で完結できる仕事
- ルールや手順が明確な仕事
- 感謝されなくても大丈夫な仕事
こうした職種の方が、長く続けやすく、メンタルも安定します。
まとめ:やさしい人ほど「やさしさを浪費しない仕事」を
やさしいことは、あなたの武器。
でも、やさしさを仕事で使いすぎると、燃え尽きてしまう。
だからこそ、
- 「人の役に立ちたい」よりも「自分を守りたい」
- 「やりがい」よりも「無理なく続けられる」
そんな仕事選びをしてほしい。
あなたのやさしさは、仕事で削るものじゃなく、自分を支える力として大切にしていこう。

