――言ってしまった自分を、なかったことにしたくなるとき――
感情が出てしまった。
言わなくていいことを、言ってしまった。
声が少し強くなったかもしれない。
沈黙を守れなかったかもしれない。
その直後にやってくるのは、
相手の反応よりも、
自分へのダメ出しです。
「またやってしまった」
「分かっていたのに」
「何も学んでいない」
この“あとから来る苦しさ”が、
実は一番つらい。
感情が出たことより、つらいこと
感情が出た瞬間よりも、
多くの親を苦しめるのは、
感情が出た自分を、
どう扱えばいいかわからないことです。
・謝るべきか
・触れないほうがいいのか
・もう何も言わないほうがいいのか
正解が見つからず、
結局、
「なかったことにしよう」
と自分の中で処理してしまう。
でも、
なかったことにしようとすればするほど、
自分への不信感が残ります。
感情が出たのは、壊したからじゃない
アウトリーチでは、
感情が出たこと自体を、
「失敗」だとは考えません。
感情は、
コントロールを失った証拠ではなく、
耐えていたものが限界に近づいたサイン
であることが多いからです。
・我慢していた
・考え続けていた
・踏みとどまっていた
その積み重ねの上で、
一瞬、こぼれただけ。
一番苦しいのは「自分が信じられなくなること」
感情が出たあと、
親が一番苦しくなるのは、
「この関わり方でいいのか」
ではなく、
「自分は信用できないのではないか」
という感覚です。
・またやってしまうかもしれない
・次も同じことを繰り返すかもしれない
この不信感が、
次の関わりを、
さらにぎこちなくします。
なかったことにしなくていい
感情が出てしまったとき、
すぐに関係を修復しようとしなくていい。
説明しなくていい。
反省を見せなくていい。
立派な態度を取らなくていい。
まずは、
自分の中で切り離さないこと。
「今日は、感情が先に出た日だった」
それだけでいい。
最後に
感情が出てしまったあと、
一番苦しくなる瞬間。
それは、
関係が壊れたからではありません。
自分を切り捨てそうになる瞬間
だからです。
アウトリーチは、
その瞬間に、
一人にしない場所でありたいと考えています。

