親の“イライラ”が、子どもを一番追い詰める

――感情をぶつけないための3つの方法


はじめに

ひきこもりのわが子を見ると、
親としてどうしても イライラ が出てしまうことがあります。

  • なんで返事しないの?
  • 何度言っても動かない
  • 生活リズムが崩れっぱなし
  • 私ばかり頑張ってる気がする
  • このままで将来どうするの?

心配・不安・孤独・疲れ。

その全部が積み重なって、
「イライラ」という形で出てしまう。

でも安心してほしい。
イライラは“悪いこと”じゃない。
親として自然な反応です。

ただ――
ひきこもりの子にとって、
この「親のイライラ」は、
家の中で一番強いストレスになります。

今日は、イライラがどう影響するのか、
そしてどうすれば感情をぶつけずに関われるのかを
やさしく、具体的にお伝えします。


■ なぜ親のイライラが、本人にとって“最大の圧力”になるのか

① ひきこもりの子は、親の感情に極端に敏感

ひきこもりの状態では、
本人の心は 常に緊張状態

そのため、
親の「足音」「声のトーン」「ため息」など
ちょっとした変化を大げさに受け取ります。

親:少しイラッとした
本人:怒られた/見放された/責められた と感じる

この“感じ方の差”が、本人をどんどん追い詰めます。


② イライラは「否定」だと勘違いされる

親は「行動」に対してイライラしているだけなのに、
本人はそれを “人格否定” と受け取ってしまいます。

親:この状況にイライラしている
本人:自分の存在が迷惑なんだ

だからこそ、
ちょっとしたイラ立ちでも刺さってしまいます。


③ イライラは“未来への恐怖”を増幅させる

イライラされた経験は、
本人の中でこう変換されます。

  • 将来の話をされたら怒られる
  • 外に出たら失敗するかも
  • 自分は家を暗くしている
  • だから動けない、怖い

結果、
ますます動けなくなる悪循環が起きます。


■ イライラしてもいい。ただし「ぶつけない工夫」をする

ひきこもり支援でよく言うのは、
「イライラしない親になりましょう」ではなく、
“イライラをぶつけない工夫”をしましょう。

親が完璧である必要はありません。

感情は自然に出るものだから、
抑えようとすると逆にしんどくなります。

ここからは、
今日からできる具体的な3つの方法を紹介します。


■ 親のイライラを“ぶつけない”3つの方法


★ ① 反応する前に「10秒ルール」

イライラしたとき、
すぐ行動・発言するとほぼ確実に後悔します。

だからこそ、
まずは何も言わず 10秒だけ静止する

10秒でいい理由は──
感情の波は「6~9秒」で最初のピークを越えるから。

10秒待つだけで、
言葉の暴走が自然と止まります。


★ ② 「言わない選択」を増やす

イライラしている時の言葉は、
たとえ正論でも必ず刺さります。

×「いつまでこうしてるの?」
×「普通に生活してよ」
×「いい加減にして」

これらは本人にとって爆弾。

そのかわりに、
“言わない勇気” を持つ。

この“沈黙”が家の空気を守り、
結果、本人の安全基地になります。


★ ③ イライラの原因を「自分の外」に出す

イライラは自分の中に留めると悪化します。

  • 同じ境遇の親と話す
  • 支援者に相談する
  • LINEで悩みを書き出す
  • 自分の趣味の時間を作る
  • 家事や役割を家族と分担する

こうして
イライラの行き先をつくることが、
親の安定につながります。

親が安定すると、
家の空気が柔らかくなり、
子どもが動けるようになるのは何度も見てきた事実です。


■ 親が安定すると、子どもは勝手に変わる

イライラを完全にゼロにする必要はありません。

ただ、
イライラを“ぶつけない”だけで、
家の空気は劇的に変わります。

家の空気が柔らかい
 ↓
本人の緊張がゆるむ
 ↓
余力が生まれる
 ↓
小さな行動が出てくる
 ↓
それが自信につながる
 ↓
少しずつ外に向けて動けるようになる

親が落ち着くと、
子どもの回復スピードは驚くほど変わります。


■ あなたは悪くない

イライラしてしまうのは、
あなたが子どもを大切に思っている証拠。

不安が大きかったから。
ずっと一人で頑張ってきたから。
疲れていたから。

あなたは悪くありません。

でも、
これ以上ひとりで抱え込まなくて大丈夫です。

アウトリーチは、
親御さんの安心を最優先に支援しています。


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■ 最後に

イライラしてしまうあなたは、
ダメでも、冷たいわけでも、失敗しているわけでもありません。

ただ、
とても頑張ってきたんだと思います。

その優しさを、
「ぶつけない形」で活かしていけば――
子どもは必ず回復に向かいます。

あなたの今日の気づきが、
家族を大きく変える一歩になりますように。

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