アウトリーチの社会復帰支援は在宅ワークを
コーディネイトすること
これだけ

でも、これだけなんですが
在宅ワークをやり始めた人たちの多くは
2~3か月すると、次のステップに
踏み出し始めます

就職した統合失調症の男性
長期のバイトを始めた女性
バイトの日数を増やした女性
就労支援機関に行くことを決めた男性

私が就職を勧めたわけでもないのにです
みなさん、自主的に動き始めます
「バイトをやろうと思うんです」とある日告げられます

それはなぜ?

自分はひきこもりじゃない
在宅ワーカーなんだ
そう、肩書きが変わったことで、
考え方や行動が変わっていったんです
「ひきこもり」と呼ばれて作業をするのではなく
「在宅ワーカー」と呼ばれて作業をする
そして、作業をし始めてから
徐々に自信がついていく

“ひきこもり扱いしない”
ということなんです
大げさに言うと、人としての尊厳を守る
自分をナニモノと思うのかによって思考と行動が変わります
私たちの活動は自らの変化を引き起こしていたんです
それは、本人だけでなく
周りの人の思考と行動の変化を起こします
彼らをひきこもりと思うと
その原因を解決しようとか
楽しい居場所を用意して集団に溶け込ませようとします

それは彼らが「ひきこもり」だから

でも、在宅がちな働ける人「在宅ワーカー」と見れば
私たちの思考と行動は変わります
どんな仕事ならできるかな
そんな仕事をやってもらおうかな
そんな発想になります
肩書きが変わることで
周りが変わり、自分も変わる
それが彼らの自主的でスピーディーな社会復帰を促していくんです