「どうしたらいいですか?」が出てくる前に起きていること


相談の場で、
よく聞く言葉があります。

「どうしたらいいですか?」

この言葉が出てくるとき、
多くの人は
答えや方法を求めているように見えます。

でも、話を聞いていくと、
少し違う状態にいることが多い。


本当に困っているのは、
「何を選べばいいか」よりも、
「自分の判断が合っているのか、わからなくなっている」
という感覚です。

これまで考えてきた。
調べてきた。
悩んできた。

それでも、
どの選択肢にも不安が残る。


こうなると、
人はだんだん
自分の考えを信用できなくなります。

「私の考え方がおかしいのかもしれない」
「もう自分では決められない気がする」

でもそれは、
考える力がなくなったからではありません。


むしろ逆です。

考え続けた結果、
判断を支える余裕が
すり減ってしまった状態。

疲れているのに、
休み方がわからない。

そんな状態に近い。


この段階で、
すぐに答えやアドバイスを出されると、
一時的には楽になります。

でも、
しばらくするとまた同じところに戻る。

なぜなら、
判断の土台そのものは、
整っていないからです。


「どうしたらいいですか?」
の前に、
本当は必要なことがあります。

それは、
いま、何が判断を重くしているのかを
一つずつ確認すること

どこで迷いが重なったのか。
何が怖くなっているのか。
何を失う気がしているのか。


ここが整理されると、
不思議なことに、
答えを急がなくなります。

決められない自分を、
責めなくなる。

その結果、
選択肢が少しずつ
現実的な形で並び始めます。


判断整理は、
正解を教えることではありません。

決断を迫ることでもありません。

判断できない状態を、
そのまま扱う関わり方です。


答えを出す前に、
判断そのものを整える。

そういう関わり方があっても、
いいのだと思います。

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