子どものことを考えるとき、
多くの家族は、まず「自分たちで何とかしよう」とします。
それは、とても自然なことです。
責任を放り出したいわけでも、
誰かに丸投げしたいわけでもない。
むしろ、
ちゃんと向き合おうとしているからこそ、
家族の中で考え続けます。
でも、時間が経つにつれて、
少しずつ起きてくることがあります。
話題が同じところを回る。
出てくる選択肢が減っていく。
「これ以上、何を考えればいいのかわからない」
それでも、
家族だから、
考えるのをやめられない。
家族の中で考えることには、
一つだけ、避けにくい特徴があります。
それは、
立場と感情が、どうしても近すぎるということです。
心配。
不安。
焦り。
後悔。
どれも自然な感情ですが、
それが重なると、
判断は少しずつ狭くなっていきます。
「このままで大丈夫なのか」
「何か間違えたんじゃないか」
「早く動かさないといけない気がする」
こうした気持ちが強くなるほど、
選択肢は増えるどころか、
減っていきます。
結果として、
「やるしかない」
「これしかない」
という考え方になりやすくなります。
でも、
判断が追い込まれているときほど、
その「これしかない」は、
あとから振り返ると違っていた、
ということも少なくありません。
間違えたからではなく、
判断できる余白がなくなっていただけ。
ここで大切なのは、
家族の外に目を向けることです。
誰かに代わりに決めてもらう、
という意味ではありません。
判断そのものを、
いったん外に出す、ということです。
家族の中だけで回っていた考えを、
少し外から見直す。
感情が悪いわけではないと、
確認する。
その作業が入るだけで、
判断の幅は、驚くほど戻ってくることがあります。
家族だけで考え続けることが、
悪いわけではありません。
ただ、
それだけでは足りなくなる場面がある。
そのことに気づいたとき、
関係が壊れにくい選択が、
はじめて見えてきます。
家族の外に、
判断を一度預ける場所があると、
決める前の息がしやすくなります。
それは、
逃げでも放棄でもありません。

